介護予防サービスの種類と内容、介護保険の利用者数・負担費用の増加状況について

予防重視の仕組みへ転換した介護保険制度

 予防給付で提供される介護予防サービスは、要支援者が対象で、現状から状態が悪化し介護が必要にならないようにするためのものです。

また、現状では介護の必要がない高齢者でも介護予防サービスは利用できるものもあります。

介護保険制度がスタートした当初は、要介護認定された高齢者を主に介護を行っていましたが、2005年の制度見直し時に振り返ってみると、介護サービスに頼りきりになる利用者が多く自立心を削ぐことに繋がり、より状態が悪化するという傾向が強くなっているケースも見受けられるようになりました。

これでは、自立支援という介護保険制度の理念とは大きく乖離する結果となり、本来の目的を達成することが出来ません。

この問題点を解消するため、2006年の介護保険制度改正では、介護予防に重点を置いたしくみヘ方向転換し、予防給付と介護予防事業を導入し再スタートすることになりました。

予防給付が適用されるサービスは、介護予防サービス、地域密着型介護予防サービス、介護予防支援の3つに大きく分類され、要介護状態の高齢者に提供されている介護サービス名の頭に介護予防と付与された名称のサービが提供されています。

例えば、訪問介護なら介護予防訪問介護、通所介護なら介護予防通所介護、短期入所生活介護なら介護予防短期入所生活介護という呼び方になります。

介護予防サービスの介護予防通所リハビリテーションとは

 予防給付では、要支援1と2状態にある高齢者がサービス利用できますが、現状の状態を少しでも良くできるようなサービス支援を行えるように見直しされました。

例えば、介護予防サービスの一つに介護予防通所リハビリテーションがありますが、日常生活支援、生活行為支援、リハビリテーションなど共通で提供されているサービスにプラスして、運動機能のアップ、□腔機能のアップ、栄養摂取の改善などのサービスが選択すれば利用できるようになりました。

  サービス種類 内容
介護予防通所
リハビリテーション
共通
  • 日常生活支援
  • 生活行為支援
  • リハビリテーション
選択
  • 運動機能のアップ
  • 口腔機能のアップ
  • 栄養摂取の改善

共通で提供されているサービスに追加して、選択して提供されている3つのサービスの中からどれか一つ又は複数を選んで利用することができます。

地域支援事業の概要

 2006年の介護保険制度改正では、地域支援事業が新しく設けられ、介護予防事業、包括的支援事業、任意事業の3つの事業があり、それぞれの事業にも具体的な施策や事業が設けられています。

地域支援事業の介護予防事業とは

 新しく設けられスタートした地域支援事業3施策の内の一つである介護予防事業の中身を紹介すると、一般高齢者と特定高齢者に対する2つの施策が設けられています。

特定高齢者施策は、現状を放置しておくと、今後、要支援や要介護の状態まで悪化すると想定できる虚弱な状態にある高齢者に対して、運動機能アップ、栄養摂取改善、□腔機能アップ、うつ予防、閉じこもり予防、認知症予防などを目的としてサービス提供を行う施策です。

一般高齢者施策は、65歳以上の全高齢者に対し介護予防に関する講演会を開いたり、案内資料を配ったりして介護予防に取り組むよう啓蒙を行う施策です。

要介護認定者は増加の一途をたどっているのが現状

 2000年から国民に提供された介護保険は、社会にも深く浸透し高齢者介護の救世主的な役割を担うようになりましたが、その一方で高齢者が増加し、要介護認定されサービス利用する利用者数や保険給付の費用も増大し続けています。

介護保険の給付を受け介護サービスを利用するには、市町村など保険者に対して要介護又は要支援の状態にあるかどうかの判断をしてもらうため認定申請を行い、審査を得て認定されることで、利用可能になります。

現状はこのような手続きを得て要介護認定された高齢者数は増加し続けています。

2000年4月施行時に要介護認定者数は218万人でしたが、2013年には569万人と2.6倍以上まで増えています。

特に要支援状態の高齢者は2000年4月施行時に29.1万人でしたが、2013年には158.9万人と5.46倍以上まで増えていることから、施行当時と違い多くの国民が躊躇せず介護保険を利用していることがよくわかります。

但し、要介護状態になる可能性にある予備軍が多いということにもなり、国の財政負担を圧迫する大きな要因になっているのも事実です。

介護給付の費用も増加し財政圧迫の原因に

 要支援・要介護認定者数が増加するに伴い、保険給付の金額も年々増大していきます。

2013年の要介護利用者の介護保険サービス利用状況を見てみると、居宅サービス:255.9万人(67%) 施設サービス:89.5 万人 (24%)、地域密着型サービス:34.0万人(9%)の順になり、要介護利用者への介護保険からの給付費用は、居宅サービス:3,173億円(46%)、施設サービス:2,880億円(42%)、地域密着型サービス:794億円(12%)となっています。

介護保険サービスの総費用は2000年に3.6兆円であったものが、2017年は10.8兆円にもなると予想されており、施設サービスの利用料は居宅サービスの2.5倍もかかることがわかっているので、利用者1人にかかる費用を削減するには、施設でなく在宅で生活してもらうような介護施策をとるほうが財政を抑制できると考えられています。

●どの講座が良いか迷っている方へ

介護事務講座は、まず比較検討してから決定するようにしましょう!

資料請求するメリットとしては、ホームページではわからない詳細ポイントや特典が必ずチェックできますので講座内容を必ず比較してから申し込むようにしましょう!

次の有名資格案内サイトから
介護事務の講座・スクールを一覧比較し、講座案内資料を無料一括請求して詳細内容を検討できます。

全国の介護事務講座【通信・通学】を一覧比較。無料で一括資料請求!

関連ページ

少子高齢化と核家族化が介護問題に
少子高齢化による核家族化・独居化に伴う家族介護の負担など現在社会における介護問題について見ていきましょう。
介護保険制の理念と目指すもの
介護保険制度が施行された時代背景、介護保険の理念と目指すもの、目的と施策について解説しています。
地域包括ケアは介護保険制度改革の重要施策
地域高齢者の生活を全面的に支援する地域包括センターの役割、地域包括ケアの事業・業務について解説しています。
介護保険で受けられる居宅・施設・地域密着サービス
介護保険で受けられる居宅サービス・施設サービス・地域密着サービスの種類と内容について解説しています。

ページトップへ戻る