要介護認定での主治医意見書の活用方法、要介護1相当者の振り分け基準と認知症高齢者の日常生活自立度などについて

要介護認定時には市町村が直で主治医の意見を求める

 市町村へ要介護認定の申請があれば、申請者の自宅に調査員が出向き実態調査を実施しますが、同時に申請者(被保険者)の担当医師(主治医)に病気・老化・障害など心身の状態について、医学的な観点から医療専門家として意見してもらえるように依頼します。

市町村から要望された担当医師は主治医意見書として書面を策定し市町村に提出します。

 要介護認定の手続きを申請者が行う場合、認定申請書には主治医の氏名、病院名、病院の所在地の記入欄が設けられているので、必ず記入する必要があります。

もし、決まった担当医がいない時は、申請者を診断してくれる医師を市町村側が指名するので、必ず受診する必要があります。

但し、要介護認定の申請手続きを行った申請者側が、自治体が指名した医者の受診を拒んだりした場合、要介護認定の申請手続きそのものが認められなくなります。

主治医意見書は要介護認定の1次・2次審査に必要になる

 主治医意見書は、下記事項に関して記載する欄が設けられています。

  • 病気や傷などの関わる見解。
  • 過去2週間内に診療を受けた特別な医療内容。
  • 身体的・精神的な状態に関わる見解。
  • 日常生活の機能と支援を行うサービスに関しての見解。
  • 特別に意見すべき内容。

 また、意見書は1次・2次審査で使用されますが、2次審査では下記の目的で活用されています。

  • コンピューターでの1次判定では実態がわからないため、実際の介護必要度の状態や実状を確認するために1次審査結果の補正判断に活用。
  • 訪問調査は市町村の公務員やケアマネジャーなど、医療専門職以外の担当者が調査を行うため、1回限りの実態調査結果に対する確認と医療的観点からの補正を行う目的で使用される。
  • 要介護1相当の場合、要支援2と要介護1のどちらに該当するかの実質的判断。
  • 特定疾病内容の状態確認。

要介護状態と利用可能なサービス

要介護度・状態・利用サービス

表引用元:ケアナビ練馬区版「介護申請のながれ」より

要介護1相当者の要介護認定度決定にも主治医意見書が活用される

 要介護1に相当すると判断された申請者の場合、2次審査の介護認定審査会では、さらに要介護1と要支援2のどちらの状態に該当するのか実質的な判断を行う必要があります。

この際に参考となるのが、@主治医意見書、A認定調査票の特記事項、B審査会の認知機能の状態評価です。

要介護1相当者の振り分け判断基準

特に上記の@とAの参考書類に記載されている認知症高齢者の日常生活自立度レベルにより、次のような基準で判断され要介護度が確定する仕組みになっています。

認定調査結果と主治医意見書の記入内容 要介護度判定
認知症高齢者の日常生活自立度の評価 2つの書類ともにU以上と記入 要介護1
2つの書類とも、又は一方の書類のみがT以下と記入され、
病状などが不安定な場合
要介護1
同上、
病状は軽く予防給付活用が適切と考えられる場合
要支援2

認知症高齢者の日常生活自立度について

 要介護1相当と判断された高齢者を要介護と要支援に振り分ける場合、認定調査結果と主治医意見書の記入内容は、次の「認知症高齢者の日常生活自立度」で規定されている状態によりレベルが決定されます。

レベル 状態
T 認知症を発症しているが、日々の生活に関しては、自分の力で大概のことを行うことが可能な状態。
Ua 自宅外において、日々の生活に関しては難があるが、周りの者が注意することにより自力で行うことが可能な状態
Ub 自宅内において、同上。
Va 主に日中において、日々の生活に難があるような言動が見られ介護を要する状態。
Vb 主に夜間において、同上。
W 日々の生活に難をきたすような言動・症状があり常時介護を要する状態。
М 重度の疾患、精神や言動に問題があり医療や介護を常時要する状態。

要支援1・2と判定された場合の利用サービス

 現在の介護保険には、要支援1や2と判定された高齢者を対象とする介護予防という給付サービスが用意されています。

介護予防は、病気や運動不足などが原因で歩くことに支障がある場合や、日常生活を行うための身体機能が低下した高齢者などを対象として、現在の状態がまだ軽い間に、機能改善を図ったり、今以上に状態が悪くならないよう予防的観点からサービスを行うことを目的としたものです。

なので、利用者自身が自分できることは可能な限り本人にやってもらえるように援助を行うということから予防給付と呼ばれています。

実際の要介護認定1次審査で要介護1相当と判断が下された被保険者の場合は、次の2つの状態に区分されることになります。

  • 要介護1:状態改善の見込みが低いため、介護護給付が適切と判断される場合。
  • 要支援2:状態改善が見込めるため予防給付が適切と判断される場合。
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