少子高齢化が社会問題に

日本の平均寿命は世界一、出生率は減少

 厚生労働省によると、2013年の日本人の平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳で、男性も初めて80歳を超えたことが発表されていました。

第二次世界大戦直後の1947年には、男性約50歳、女性約54歳たったものが、60年余りで約30年以上も延びています。

このように急速に寿命が延びた国は世界でも例がありません。

 一方では、少子化か進み、第1次ベビーブームの1949年に生まれた子どもの数は約300万人、第2次ベビーブームの1973年に約209万人であったのが、年々減り、2009年には約107万人、2013年は102万9816人となりました。

 その結果、総人□に占める高齢者の割合は年々増加し続け、1985年に10・3%であったものが、2009年には22・7%となり、2013年には総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は過去最高の25.1%に達成し超高齢社会となってしまいました。

さらに2040年には3人に1人が高齢になると予想されています。

高齢者の平均寿命は世界一だが健康状態には多くの問題が発生

 寿命が延びるのは幸せであると一面的に、喜んでばかりはいられません。

一方で、高齢になるに従って、体が弱くなったり病気がちとなったりする割合が増え、健康状態に問題を抱える人が急激に増加します。

 2010年当時、病気のために入院をした推計患者数を見てみると、65歳以上の高齢者では、20〜34歳の約4・3倍、全年齢の平均と比べても約3・O倍となっていました。

 さらに、高齢者はいったん病気やケガをすると回復が困難になったり時間がかかったりして、状況によってはすぐに介護が必要となります。